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【コバール】鍛造屋だからできる大型品のご提案【電子部品】

コバール(Kovar※CRS Holdings, inc., Delawareの商標)は、鉄にニッケル(29%)、コバルト(17%)を配合した合金で、30〜200°Cで硬質ガラスと実質的に同じ熱膨張特性(~5 × 10−6 /K、~10 × 10−6/K at 800 °C)により、金属とガラスやセラミック等を機械的接合することができます。

●特徴/用途
コバールは、一般的にガラスと金属の封着や、真空管(バルブ)、X線管、マイクロ波管、ICリードフレームなどの電子部品に使用されています。当社では液面計(レベルゲージ)に使用されるガラスエンペロープ用素材として主に使用されております。

コバールは、電球、真空管、ブラウン管などの電子機器や、化学などの科学研究における真空システムで必要とされる信頼性の高いガラスと金属の封着ニーズを満たすために発明されました。
ほとんどの金属は、膨張係数がガラスと同じではないため、ガラスに密着できません。製造後に接合部が冷却されると、ガラスと金属の膨張率の違いによる応力により、接合部に亀裂が生じます。

コバールはガラスと同様の熱膨張率を持つだけでなく、その非線形熱膨張曲線をガラスに合わせて作製できることが多いため、接合部は広い温度範囲に耐えることができます。化学的には、酸化ニッケル(II)と酸化コバルト(II)の中間酸化物層を介してガラスに結合します。接着強度は、酸化物層の厚さと特性に大きく依存します。コバルトにより、酸化物層が溶融ガラスに溶けやすくなります。

●機械加工
コバールは、熱伝導率が悪く、粘り強いため刃先が欠けやすいです。適切な刃物選定、切削条件で加工をしないと精度を出すことができません。

●鍛造
ニッケル、コバルトの含有量が多いこともあり、とても割れやすいです。鍛造温度域がとても狭く難鍛材のひとつになります。当社は自由鍛造屋の為、1個から金型費不要でご提供できます。

●同和鍛造が出来ること
当社ネットワークにより丸棒を調達することが出来ます。自由鍛造で製品を大きくすることもできますので、最大φ500、□400程度まででしたら塑性加工を行い、市中に無い大型サイズの丸棒、角材、板材をご提供できます。
CNC旋盤、マシニングセンター等を保有しておりますので、図面形状まで加工が可能。
超音波探傷検査、浸透探傷検査で品質も保証いたします。

その他
電子部品に使用される低膨張金属であるインバー、潤沢に在庫しております。
パーメンジュール、パーマロイも鍛造で大型サイズの丸棒、角材、板材をご提供できます。
インコネル:【インコネル】在庫品のお問合せ回答 | 同和鍛造株式会社 (dowa-forging.co.jp)
ハステロイ:【丸棒在庫】ハステロイの販売【難削材】 | 同和鍛造株式会社 (dowa-forging.co.jp)

※当該内容は文献やメーカーから見聞した情報をもとに作成しております。諸説ありますので参考程度の情報とさせていただきます。